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No.5「黙って聞け」
2007-04-15 Sun 01:31
「おい、しっかりしろ」
…誰かが体を揺さぶる。ぼんやりとした意識の中、オレは目を開いた。
「えっ…真田、先輩?な、何で!?つか、ここって…?」
オレが驚いたのも当たり前で、目の前にいたのは、あの真田先輩だった。
オレらの学校――月光館学園(略してツキコー)にも、やっぱ有名人つか、“誰もが知ってる人”ってヤツがいて、真田先輩はそういう存在だった。学年はオレッチのいっこ上、高等部3年生。ボクシング部の主将で、全戦全勝のエース。成績もトップクラスで、見た目もクールでカッコいい。まあ言っちまえば、オレらヤローにとっては“身近なヒーロー”で、女子からすりゃ“憧れのセンパイ”なワケだ。そんな人だから、ボクシング部でもないオレッチには当然縁のない人、のハズなんだが…。
「伊織、順平だな」
「え、あ、ハイ。てか、何でオレの名前…」
「コンビニに落ちてた。ほらよ」
「あ、どもッス…」
受け取ったのは始業式、つまり2日前に受け取ったばかりの生徒手帳。まあ普段はこんなん持ち歩かねーんだけど、レンタルの会員カードの更新が今日までで、それで…ってあれ?そうだよ、オレ、更新に行ったのはいいけど、観たいのが貸し出し中でそのまま帰って、途中でコンビニに寄って…。何でここにいるんだ?ここ、外だし、どう見てもコンビニじゃねっつーか。
「あの、ここ、長鳴神社ッスよね?オレ、何でここに…?」
「…お前、もし1日が24時間じゃないと言ったら、どうだ?」
「は!?え…っと、それ、何スか?」
「1日と1日の狭間には、隠された時間がある」
…ヤベー。ヤベーぞ、これ!真田先輩てこんな人だったのかよ!?人気のないこんな場所で、しかも相手は負け無しのボクサーだし?ど、う、し、よ、うー。
「あ、あのー、オレッチ、ちょっとお腹の具合が…」
「黙って聞け」
「……ハイ」
「お前は日付が変わる少し前にコンビニへ入った。そこで24時を迎え、あり得ない景色を見た」

…そうだ、思い出した。いきなり電気が消えて、オレは驚いてレジを見た。すると、そこには不気味な棺桶が突っ立ていて…。レジだけじゃねえ。雑誌コーナーの前にも、弁当の前にも、窓の外にも棺桶が立ってやがったんだ!
「普通の人間はその存在すら自覚出来ない。それが“影時間”、俺達はそう呼んでいる」
「俺、達…?」
「お前には影時間の適性がある。そして、ペルソナ使いの可能性もな」


「ペルソナ…使い」
呆然と呟く俺の前で、真田先輩は腰のホルダーから銀色の銃を抜く。…って銃!?え、眉間に当てて、引き金をって、ちょっ、さな…!!
真田先輩の後ろに何か、浮いてる…?髪が長くて、片手が銃身ぽくて、筋肉質の…。
「これが俺のペルソナ、ポリデュークスだ」
「これが、ペルソナ…。オレ、オレにも、この力があるんですか?」
「検査を受けてみないとハッキリは言えんが、俺はそう思っている」
オレにも、あんなスゲー力が…。
「お前に、仲間になって貰いたい。どうだ?」
「な、なります!つか、決まってんじゃないッスか!」
「そうか、恩に着る。検査の日程は近い内に知らせる」
「ヨッシャー!男伊織順平、楽しみにしてます!」
「それか分かっていると思うが、このことはくれぐれも口外するなよ」
「おおっ!一般時にはヒミツ、って奴っスね!わっかりました!それじゃ、お先失礼しますっ!」
ついに来た!特別な高校生活がオレを待っている!しかもあの真田先輩に頼りにされてるし、オレッチ凄くねーか!?今夜までの、あの親父から逃げてた毎日と違うんだ!ああ、オレも早くペルソナ出してみてぇ!やっぱRPGみたく敵と戦って、世界を救っちゃうとか?カァ~ッ、たまんねえなオイ!神様、ありがとう!
期待と興奮で胸を膨らませ、夜の桜並木をオレは全力で駆けていった。

                            <了>
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